家屋の耐震と家具の転倒
阪神・淡路大震災の犠牲者の8割以上が、建物の倒壊による窒息死・圧死等でした。
どんなに日頃から防災訓練をしていても、防災グッズを揃えていても、災害発生時に大怪我をしたり死んでしまったのでは意味がありません。
命を守る為には、まずは「自宅が壊れない」「家具が転倒しない」が重要です。
家屋が倒壊すると...自分の命を失うだけでなく、「火災が発生しやすくなる。道路をふさぎ救助活動の妨げとなる。」など他人の命も危険にさらすことになります。また、家を失うことで、金銭的にも精神的にも復興に時間を要することになります。
◎建築物の耐震診断
「耐震診断」とは、既存木造住宅にどれくらいの耐震性能があるかを調査するもので、目的別に3種類の診断法が用意されています。
誰にでもできるわが家の耐震診断(日本建築防災協会)
- 一般診断
- 精密耐震診断
和泉市では、耐震診断費用や改修工事のの為の補助制度や、無料の「耐震に関する市民相談会」や「木造住宅の無料耐震診断」を行っています。
詳しくは和泉市のホームページをごらんください。
◎家具の転倒防止
家庭の大掃除や模様替え、引越しの時は絶好の機会なので、積極的に対策しましょう。
まずは安全空間の確保!
固定をする前に、家具の置き場所や置き方を見直し、室内の安全空間を確保しましょう!
- 寝室・幼児・高齢者のいる部屋には家具を置いていないか。
- 部屋の出入口付近や廊下階段などに家具類を置いていないか。
- 地震時の出火を防ぐため火気の周辺に家具を置いていないか。
- 家具の上にガラス製品やテレビなど落下すると危険なものを置いていないか。
- 重いものを下のほうに収納し、倒れにくくしてあるか。
- 前のめりより、後ろもたれ気味に家具を置いているか。
転倒防止器具で固定する!
固定方法によって強度の差があります。適切な転倒防止器具を選んで、正しく取り付けましょう。
器具の種類や止め方については、消防庁のホームページを参考にごらんください。
地震による家具の転倒を防ぐには(消防庁)
こんなところも忘れずに!
家の中を見回すと、地震の際 に危険なのは家具だけではありません。
- 窓や食器棚などのガラスの 飛散防止
- 照明器具などの落下防止
- ビンなどの落下防止
- テレビ、冷蔵庫、電子レンジなどの家電製品の転倒・落下防止
- 防炎カーテンの使用
防災グッズ
防災グッズをそろえる時は、災害時や避難所生活を想像してみましょう。
もし、家に入れなくなったら、日常生活に支障を来たすものは?
もし、電気が止まったら...水が無かったら...
寒かったら...暑かったら... どんなことが困るでしょうか?
◎まくらもとセット
夜間、就寝時に地震が起きた時、停電で部屋の中は真っ暗。室内にはガラスや割れ物が産卵しているかもしれません。まずは安全に屋外へ脱出する為に、次の3つはまくらもとに備えておきましょう。
厚底スリッパ、又はくつ、懐中電灯、ホイッスル(できれば帽子又はヘルメットも)
◎災害時持ち出し品
3日間避難生活する為に必要な生活用品、携帯トイレ、ラジオ、貴重品などリュックに入れて両手が自由になるよう背負うタイプのリュックが良いです。
荷物の重さも考えて、男性の目安(15キログラムまで)女性の目安(10キログラム
詳しくは、こちらから和泉市の防災ガイドマップ
◎二次持ち出し品(備蓄品)
重くてかさばる予備の米や水、調理用品、キャンプ用品など
救助用の道具として、バール、ジャッキ、のこぎり。
その他、発電機、カート、はしご、などなど
◎ポイント
- 定期的にチェックをしましょう!
- いざという時に使用できなければ意味がありません。電池や食品の賞味期限など定期的にチェックして、古くなったものは交換しましょう。
- 自分や家族のニーズに合わせてカスタマイズしましょう。
- 高齢者、障がい者、子ども用、女性用など、それぞれに合わせて揃えましょう。
- 詳しくは
こちらから(地域の防災活動で配布した資料です)
- 保管場所も考えよう!
- 取り出しやすい場所に!
- 建物が壊れることも想定して玄関近くの下駄箱、屋外の物置、車のトランクなど
◎あるあるパックのご紹介
過去に被災された方の実体験と、被災者を支援したボランティアの知恵から生まれたものです。
プロでない私たちにとって、緊急時用の特殊な装備よりも普段から使い慣れた生活用品こそが本当に役立つことに着目し、厳選された16品目です。
詳しくはこちらから(NPO法人レスキューストックヤード発行「安心バイブル」より)
安否確認
災害が起きた時のため、家族や職場、学校等で事前に連絡先や集合場所の確認をしておきましょう。
◎I am alive 私はここにいます!
被災した時(但し、自分の身の安全が確保された後)は、まず災害伝言ダイヤルに登録する。
私はここにいます。私は生きています。I am alive と手を挙げることが一番最初に行う行動です。
被災した人が登録しなければ、安否を確認することはできません。
NTTの災害用伝言ダイヤルだけでなく、インターネットや携帯電話での登録方法もあります。
必ず、一度は自分の電話で試してみましょう!
- 体験サービス提供期間
- ・毎月 1 日・15 日
- ・防災週間(8月30日から9月5日まで)
- ・防災とボランティア週間(1 月 15 日から 21 日まで)
- ・正月三が日(1月1日正午から1月3日午後11時まで)
- *実際に災害が発生した際には体験利用ができない場合があります。
- *メーカーやサービスの種類によって、多少日時が違います。
◎防災カード
家族が離ればなれになった時の集合場所を決めていますか?
家族の携帯番号や親戚の連絡先を覚えていますか?
通っている職場、学校、病院などの連絡先を知っていますか?
被災直後に携帯電話やパソコンが使用できないことがあります。
いざという時のために連絡先や大事な情報は、必ずメモしておきましょう。
避難場所
◎避難場所と避難経路の確認
- 避難場所を知っていますか?
- 避難場所までの安全な道を複数知っていますか?
- 避難場所にたどり着けない時に利用できる公園や建物を知っていますか?
- 避難場所までの道を実際に歩いたことがありますか?
和泉市の避難所一覧 和泉市防災ガイドマップ
◎避難時の注意
地震はいつ、どこで発生するかわかりません。
いざという時には、あわてず、焦らず、落ち着いて行動しましょう。
混乱している時は、さまざまなデマが飛び交います。公共放送や自治体、消防署、警察署の広報に従って冷静に行動しましょう。
避難する時には、ガスの元栓や電気のブレーカーを切る。
荷物は最小限、荷物は背負って両手を開ける。
車で避難しない!
隣近所に声を掛け合って、できるだけ集団で避難しましょう。
参考資料 和泉市防災ガイドマップ